本記事では、Claris FileMaker Server Admin Console の基本的な操作について解説いたします。細かな画面の見方や操作については Claris 公式ヘルプ FileMaker Server の管理 をご覧ください。
- 本記事に記載したファイルパスは、Claris FileMaker Server をデフォルトのインストール位置にインストールした場合のものです。
- Claris FileMaker Server 2024(21)での解説になります。
目次
- FileMaker Server の概要の確認
- データベースファイルの確認
- データベースファイルのアップロード および ファイルを開く
- データベースファイルを閉じる
- バックアップについて
- デフォルトで設定されているバックアップ
- 任意のタイミング・頻度でバックアップ
- 手動でのバックアップ
- バックアップファイルの場所
- バックアップファイルを使用したデータベースファイルの復元
- ライセンスの更新方法
- その他
- FileMaker Server バージョンの更新方法
- データベースログファイルの保存場所
- 夜間バッチ (スケジュールによるスクリプトの実行) の設定
FileMaker Server の概要の確認
[ダッシュボード] タブでは、データベースファイルに接続中のユーザ数・開かれているデータベースファイル数・総アップロードファイル数・FileMaker Server ライセンスや SSL 証明書の有効状態などの、基本的な情報を確認することができます。 後ほど解説する、データベースのアップロードやバックアップからの復元では、データベースに接続しているユーザが存在すると行うことのできない手順があるため、それらの操作を行う際には 合計接続数やデータベース一つ一つの接続数に注意してください。 | ![]() |
データベースファイルの確認
[データベース] タブでは、FileMaker Server にアップロードしてあるデータベースファイルが一覧で表示されます。 データベースファイルを選択すると、現在接続中のクライアントの情報を確認することができます。 また、データベースファイル名の右側にある「下矢印アイコン」を選択すると、そのデータベースファイルを開く/閉じる などの操作をすることができます。 ※詳細は データベースファイルのアップロード および ファイルを開く および データベースファイルを閉じる の項にて | ![]() |
データベースファイルのアップロード および ファイルを開く
1. [C:\Program Files\FileMaker\FileMaker Server\Data\Databases] フォルダの中に、アップロードしたいファイルをドラッグ&ドロップなどで配置します。 ※すでに同名のファイルを配置してある場合には、先に データベースファイルを閉じる の操作を行なってください。 | ![]() |
2. FileMaker Admin Console の [データベース] タブに 1 で配置したファイルが表示されるので、「下矢印アイコン」を選択して [開く] を押します。 | ![]() |
3. しばらくするとデータベースファイルが開いた状態になり、FileMaker Pro などのクライアントアプリケーションから接続することができるようになります。 | ![]() |
データベースファイルを閉じる
現在開いているファイルを同名のバックアップファイルに置き換える場合には、事前にこの操作を行なってください。
1. FileMaker Admin Console の [データベース] タブで、閉じたいファイルの「下矢印アイコン」を選択して [閉じる] を押します。 | ![]() |
2. 1 の操作の際に、現在閉じようとしているデータベースファイルに接続しているクライアントがある場合、データベースファイルを閉じる旨のメッセージをクライアントに送るためのウインドウが表示されます。必要に応じてメッセージを入力し、[OK] を押すと [遅延時間(分)] 後に強制的にクライアントの接続がすべて解除され、データベースファイルが閉じます。 ※データの変更を確定していないユーザーがいた場合、その変更内容は破棄されます。 | ![]() |
3. 2 でクライアントに送信したメッセージです。変更中のデータがある場合は、一旦 [キャンセル] を押してこのメッセージウインドウを閉じて、データを確定した後にデータベースファイルを閉じてください。 ※ファイルが強制的に閉じるまで、このメッセージは定期的に表示されます。 | ![]() |
4. しばらくするとデータベースファイルが閉じた状態になります。この状態になったら、データベースファイルの置き換えを行なっても大丈夫です。 ※このあとにどんな操作をするにせよ、バックアップは取っておきましょう。 | ![]() |
バックアップについて
FileMaker Server には、3つの基本的なバックアップの方法があります。
デフォルトで設定されているバックアップ
FileMaker Server では、毎日午前0時にバックアップを行い、最大7つまでバックアップファイルを保持するように設定されています。 | ![]() |
任意のタイミング・頻度でバックアップ
1. 独自のバックアップスケジュールを作成するには [構成] タブで [スケジュールの作成] を選択します。 | ![]() |
2. 開いたウインドウで、スケジュールについての設定を行います。 [スケジュールタイプ]:バックアップ [スケジュール名]:任意の名称 [ターゲットフォルダ]:バックアップを保存するフォルダ 特に理由がなければそのままでOK [タイプ]:バックアップの対象となるデータベース [保持するバックアップの数]:最大99まで ディスク容量と相談 [頻度]:毎日, 毎週などバックアップの頻度 [開始時刻など]:バックアップを開始する時刻 1日の間に繰り返す場合は繰り返す頻度と終了時刻を設定する [曜日]:頻度が毎週の場合はバックアップを実行する曜日を選択 設定を終えたら [作成] を押してスケジュールの作成を確定します。 | ![]() ![]() |
3. 作成したスケジュールがスケジュール一覧に表示され、設定した頻度でバックアップが実行されます。 スケジュールをオフにしたい場合は、スケジュール一覧の一番右の列にある [有効] をオフにするか、対象のスケジュールをチェックした上で、上部の [削除] を押してスケジュールを削除します。 | ![]() |
手動でのバックアップ
1. [バックアップ] タブの [今すぐバックアップ] を選択します。 | ![]() |
2. 確認ダイアログが表示されるので [OK] を選択します。 | ![]() |
3. 実行したバックアップの結果がバックアップ一覧に表示されます。 | ![]() |
バックアップファイルの場所
バックアップしたデータベースファイルは [C:\Program Files\FileMaker\FileMaker Server\Data\Backups] のサブフォルダに保存されます。作成されるサブフォルダは、バックアップの種類ごとに異なります。
1. デフォルトのバックアップは [FMS_yyyy-mm-dd-hhmm] サブフォルダが作成されます。 | ![]() |
2. スケジュールで作成したバックアップは [スケジュール名_yyyy-mm-dd-hhmm] サブフォルダが作成されます。 |
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3. [今すぐバックアップ] で実行したバックアップは [Preserved/FMS_yyyy-mm-dd-hhmm] サブフォルダが作成されます。 |
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4. 1〜3のサブフォルダの直下に [Databases] フォルダが作成され、その中に実際にバックアップされたデータベースファイルが保存されます。 バックアップファイルをもとにデータベースを復元する際には、ここに存在するファイルを使用します。 |
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5. また、データベースファイルでオブジェクトフィールドの外部格納を利用している場合は、[RC_Data_FMS] フォルダの中に、データベースファイル名と同名の外部格納用のバックアップが作成されます。 このフォルダもデータベースの復元の際に使用します。 |
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バックアップファイルを使用したデータベースファイルの復元
1. バックアップに使用するファイルを バックアップファイルの場所 から用意します。 ※オブジェクトフィールドの外部格納を利用している場合は、外部格納用のバックアップフォルダの用意も必要です。 | ![]() ※外部格納を利用している場合 ![]() |
2. データベースファイルを閉じる の操作でバックアップファイルと置き換えたいデータベースファイルを閉じます。 ※閉じる前に念の為 手動でのバックアップ をしておくことをおすすめします。 | ![]() |
3. データベースファイルのアップロード および ファイルを開く の操作を行い 1 で用意したバックアップファイルを配置します。 | ![]() |
4. オブジェクトフィールドの外部格納を利用している場合は、[RC_Data_FMS] フォルダの中に バックアップファイルの場所 の 5 で用意した、データベースファイル名と同名の外部格納用のバックアップフォルダを配置します。 | ![]() |
5. [データベース] タブに配置したデータベースファイルが表示されるので、データベースファイルのアップロード および ファイルを開く の 2 の手順でデータベースファイルを開いて完了です。 | ![]() |
ライセンスの更新方法
1. [構成] タブの [ライセンス証明書のインポート] を選択します。 | ![]() |
2. 表示されたウインドウの [参照] を選択し、ライセンス購入・更新時に送付された LicenseCert.fmcert ファイルを選択します。その後、[所属] にライセンス購入時に登録した所属名を入力し [変更] を選択して確定します。 | ![]() |
その他
FileMaker Server バージョンの更新方法
Claris 公式 Webサイト からFileMaker Server の更新情報を確認することができます。リリース情報の詳細に更新方法が記載されていますので、ご参照ください。
データベースログファイルの保存場所
[C:\Program Files\FileMaker\FileMaker Server\logs] フォルダの中に、各種ログファイルが保存されています。 | ![]() |
夜間バッチ (スケジュールによるスクリプトの実行) の設定
1. 夜間バッチの設定をするには [構成] タブで [スケジュールの作成] を選択します。 | ![]() |